ドラクエ11までのラスボスの歴史


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ここでは歴代ドラクエシリーズの「ラスボス」を、主にバトルの面から見ていきます。

ドラクエ1:りゅうおう

ドラクエ1のラスボスは、竜王の城にいる「りゅうおう」。HPは240で、ラリホー、ベギラマ、ベホイミを使ってきます。 こちらは主人公1人なので、ラリホーで眠らされてしまうとかなり辛いボスでした。

最初に出てくるものを倒すと変身して、竜のような第2形態との戦いになります。 SFC版ではHPは255で、行動は「激しい炎」→「攻撃」→(火炎or火の息)→(火の息or攻撃)…という4つの行動を繰り返してきます。


ドラクエ2:シドー

ハーゴンを倒して終わりかと思いきや、さらに強い破壊神シドーが出て来ます。 SFC版ではHPは1750(FC版では255以下でランダム)、打撃は必ず2回攻撃で、他に激しい炎、スクルト、ルカナンを使ってきます。
打撃と炎が強力ですが、マヌーサがたまに効き、一度効くと効果が消えないので、それで敵の攻撃を避けながら戦うことがでいます。

FC版では容量の都合で敵のHPが最大255までしか設定できなかったので、代わりにベホマを使ってたまにHPが全快する仕様でした。そのため、運が悪いといつまでたっても倒せないという強敵となっていました。


ドラクエ3:ゾーマ

最初はバラモスを倒すことが旅の目的となっていますが、バラモスを倒すと更なる黒幕ゾーマが現れます。

ゾーマは最初に闇の衣をまとった状態で登場。「ひかりのたま」を使うと闇の衣がはがれて、攻撃力や行動内容が弱まります。

FC版では闇の衣がはがれた後はベホマを使うと約160ダメージを与えられるという有名な裏技がありましたが、実は薬草でも大きなダメージを与えることができます。ダメージの数字は運が良い時と悪い時で差が激しいのですが、最大値は200を超えるので運が良ければ薬草であっという間に沈めることができます。


ゾーマのHPはFC版では1023でしたが、SFC版では4700と大幅にパワーアップ。 これはFC版は容量の関係でHPが1023までしか設定できなかったため。 最大HPが低い代わりに、毎ターン100ずつHPが自動回復する仕組みになっており、 自動回復していることはプレイヤーには分からなかったので、苦戦して長期戦になった人はゾーマのHPがものすごく高く感じたかもしれません。

また、ゾーマの攻撃は通常攻撃の他にマヒャド、吹雪、凍てつく波動と、冷気系の攻撃を使ってくるのも特徴でした。 歴代ラスボスはメラ系・イオ系・炎系を得意とするものが多いので、ゾーマの行動はかなり珍しいです。

ドラクエ4:デスピサロ

デスピサロはダメージを与えていくごとにどんどん形態が変化し、7つ目の最終形態を倒すとクリアとなります。 これも理由はDQ3と同様で、FC版ではHPが1023までしか設定できなかったために、強いボスを作るためにこのような方法が採られました。

第1形態と第2形態は打撃と痛恨のみを使い、第3形態では急に呪文を使い始め、第4形態では瞑想でHP回復も使用。 第5形態、第6形態では今度は徐々に炎の威力が上がっていき、最終形態では強力な炎「激しい炎」と吹雪「冷たく輝く息」を使ってきます。進化の秘宝の力で徐々に進化していく過程を表現しつつ、HP1023以上の敵を自然と作り出すという見事なボスでした。

また、8回逃げると攻撃が全て会心の一撃になるという裏技もありました。ラスボス戦ではまず使わないキャラを外に出して8回逃げてから、スタメンのキャラが出て来て会心を連発することができました。


PSリメイク版ではHPの制約は無いですが、形態移行のシステムは踏襲されています。全ての形態のHPが1600~2100と高いので、合計のHPは10000を超えています。

ドラクエ5:ミルドラース

DQ4まではファミコン(FC)での発売でしたが、DQ5からはスーパーファミコン(SFC)となります。 それでも形態以降のシステムは残っており、弱めの第1形態を倒すと強力な第2形態との戦いとなりました。

ドラクエ5のラスボスはミルドラース。


第1形態はHP2500で、毎ターン50ずつの自然回復があります。 毎ターン1回行動で、吹雪とそれ以外の行動を交互に繰り返すのですが、吹雪以外の行動に仲間呼びがあり、悪魔神官やキラーマシンを2匹呼んでくるのが厄介でした。 仲間を呼んでくるラスボスはミルドラースが初です。

また、あまり知られていませんがSFC版の第2形態には新たなギミックが仕掛けられていました。 実はミルドラースの第2形態は3つの強さが用意されていて、第2形態との戦闘が始まった時に3つのうちどれかに決まるのです。
  • ミルドラース(強):打撃 → 灼熱炎 → 凍てつく波動 → イオナズン → マホカンタ → 瞑想
  • ミルドラース(中):瞑想 → 灼熱炎 → 凍てつく波動 → メラゾーマ → ルカナン → 打撃
  • ミルドラース(弱):灼熱炎 → 痛恨 → メラゾーマ → 瞑想 → イオナズン → 凍てつく波動
強と中は1ターンに1~2回行動してきますが弱は1回のみなので、弱が一番戦いやすいです。 ステータスも一部異なっており、中は素早さが遅いので、ピンチになっても敵の攻撃より先に回復できます。 当時お友達とミルドラースの強さの話をしていて話がかみ合わなかった人は、このシステムが原因かもしれません。

なおリメイクのPS2版では、ミルドラースの累積ダメージが一定値を超えるごとに徐々に行動パターンが変わるという仕組みが採用されています。ドラクエのラスボスにこのシステムが採用されたのはPS2版のミルドラースが最初です。

ドラクエ6:デスタムーア

第1形態のじいさん(HP2000)を倒すと、第2形態(HP3000)が登場。これを倒すと最終の第3形態が出てくるという仕組みでした。


最終形態ではデスタムーアの他に「みぎて」「ひだりて」が出現。左手がザオリク、右手がザオラルを使うので、先に手から倒さないと本体を倒しても復活されてしまうという、ハメ手のボスでした。 SFC版では手は本体にしかザオリク・ザオラルを使わなかったのですが、リメイクのDS版・スマホ版ではなんと先に左手を倒すと右手が左手にザオラルをしてくるようになったので、難度はさらに上昇。 右手と左手に均等にダメージを与えていき、両方同時に倒す必要がありました。

デスタムーアの行動の中には、以後ドラクエのラスボスのテンプレとなる行動がいくつかあります。

まず1つは、プレイヤーには分かりませんが複数の攻撃モードがあること。例えば最終形態では「強制睡眠→おぞましい雄叫び→メラゾーマ→凍てつく波動→凍える吹雪」というローテーション行動を行い、その後は呪文の多い状態がしばらく続きます。そして強制睡眠が来たら再びまた前述のローテーション行動を行います。
この仕組みはこの後DQ7,8,9でどんどん複雑になっていきます。
もう1つは、マダンテを使うこと。どこかで大技のマダンテを使い、その後MPを回復するとしばらくした後に再びマダンテを使います。 マダンテの威力は他の攻撃の2倍くらいあるので食らうと一気にピンチになりますが、連発はできないので、ボス戦に新たなメリハリが生まれました。

他にも「おぞましいおたけび」や「強制睡眠」など、後のラスボスたちが使う技のいくつかもDQ6のデスタムーアで初登場しました。

ドラクエ7:オルゴ・デミーラ

オルゴ・デミーラは第1形態、第2形態、第3形態を経て第4形態まで移行します。


「激しく燃え盛る火炎」「念じボール」「おぞましいおたけび」という、どの属性にも属さず防具でのダメージ軽減ができない技がありました。
第4形態では3つの攻撃モードがあり、Aパートは攻撃中心、Bパートは回復と仲間呼びなど、Cパートはマダンテとなっています。 めいそうでHPを500回復して、その後マダンテが飛んでくるという流れはDQ8、DQ9にも採用されています。

また、仲間呼びで「ドゴロク」「ブロブロス」という仲間を呼んできます。仲間を呼んでくるラスボスは、DQ5のミルドラース、DQ7のオルゴデミーラ、DQ10の冥王ネルゲルのみ。

余談ですが、筆者が初めてドラクエ攻略の最前線に参加したのがDQ7でした。第3形態・第4形態の行動パターンは筆者が最初に見つけてネット上に公開し、広まりました。

ドラクエ8:破壊神ラプソーン

ラプソーンは今までのボスのような形態移行がありません。最初に「1ターンで4人が杖を使う」を7回行うことで最終形態に移行します。


ラプソーンはかなり大きく、また主人公たちが神鳥レティスの背中に乗って戦うというのもドラマティックな演出でした。ラスボス戦のBGMも、レティスの別の姿であるドラクエ3のラーミアのBGMと似ていました。

最終形態は行動パターンが4つあり、「めいそう→マダンテ→MP回復」の流れがあったり、どの属性でも軽減できない攻撃「神々の怒り」「流星」、そして対象を必ず眠らせる「怪しい瞳」などもあります。

ドラクエ9:堕天使エルギオス

一度エルギオスと戦った後、闇竜バルボロスとの戦闘を挟んで、再度エルギオスとの戦いになります。


最初のエルギオスは風属性のバギクロスを使い、バルボロスはDQ9で新しく登場した闇属性のドルモーアを使うなど、今までのボスにない目新しさがありました。

最終形態では普段通りにメラ系・炎系・吹雪系を使用。そして今回も「めいそう→マダンテ→MP回復」の流れがあり、もはや定番となった感があります。 強制睡眠もあります。やけつく息でマヒさせてくるというのはちょっと新しい要素で、バシルーラで1人を戦闘から消してくるバラモスほどではないですが厄介な相手でした。

ドラクエ10:冥王ネルゲル

ドラクエ10にはバージョン1、バージョン2、バージョン3があり、それぞれにラスボスがいます(バージョン3は執筆時点では未完結)。一般的にはドラクエ10のラスボス=ネルゲルという認識で良いでしょう。


「冥王ネルゲル」は第1形態。一定ダメージを与えると画面外へ逃げ込み、召喚されるベリアル+アークデーモン2匹との戦闘になります。これらをすべて倒すと再びネルゲルが出現し、先ほどよりちょっとだけ強い状態となります。

「冥王ネルゲル」を倒すと、最終形態である「冥獣王ネルゲル」へと変身します。冥獣王ネルゲルには「左の腕」「右の腕」もあるので、ドラクエ6を知っている人ならまず迷わずに腕から狙いたくなるところ。 しかしこの両腕、両方倒してしまうとネルゲル本体の攻撃が凶悪化してしまうので、両方倒してはいけないという罠になっています。


冥獣王ネルゲルは最初はマヒャドやドルモーアなどの呪文を使ってきますが、両腕を倒してしまうと呪文のランクが上がってイオグランデ・ドルマドン・マヒャデドスになります。 両腕ともザオリクなどの蘇生は使わないので、腕は片方だけ倒すのが正解です。左腕は本体に「呪文完全ガード」、右腕は本体に「打撃完全ガード」を使ってくるので、打撃主体で攻めたいなら右腕のみを倒し、呪文主体で攻めたいなら左腕のみを倒す必要があります。

なお、ネルゲルにはマダンテはありません。代わりにバージョン2のラスボスである大魔王マデサゴーラは第1形態でマダンテを使ってきます。
マデサゴーラについては裏ボスと考えた方が良いかもしれません。ネルゲルは第1形態が約7500、第2形態が約5500と比較的これまでのラスボスに近いHPでしたが、マデサゴーラは第1形態がHP約86000、第2形態がHP約150000と、これまでのボスとは全く桁の異なる高いHPを有しています。

ドラクエ11

ドラクエ11ではどんなラスボスが待っているのでしょうか?
今作は基本に立ち返る作品のようなので、おそらくラスボスは「魔王」か「大魔王」ではないかと思います。 ドラクエのラスボスはストーリーの中でも終盤に初めて登場し、ゲーム発売前には公式情報が一切出ないのが特徴。 実際にゲームをプレーできる日を楽しみに待ちましょう。

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